生きづらさ|「なんとなくしんどい」の正体を、経営者は言葉にできるか
ビジネスで言うと
生きづらさとは、日々の生活や仕事に慢性的なしんどさを感じる状態を指す言葉である。倒れるほどの不調ではない。会社も回っているし、数字も出ている。それなのに、朝起きるのが重い、人と話すのが面倒だ、休んでも晴れない。この「説明しにくいしんどさ」が、生きづらさの正体である。
経営者にとって厄介なのは、この状態が「経営不振」とは別の顔で現れることだ。判断が鈍る、人への当たりが強くなる、新しいことを始める気力が湧かない。業績の数字に出るより先に、経営者本人の日常の質が静かに下がっていく。
原因
生きづらさは、一つの大きな原因で起きることは少ない。役割の重さ、終わらない責任、弱音を吐ける相手の不在、自分の時間の欠如。そうした小さな負担が、抜ける場所のないまま積み重なった結果として現れる。
もう一つは、「本当はどうしたいか」と「やらなければならないこと」の距離である。会社のため、家族のため、社員のため。その全てが正しくても、自分の希望が長く脇に置かれ続けると、日常全体が「やらされているもの」に変わっていく。しんどさの正体は、忙しさではなく、この距離であることも多い。状態が長く続き、日常生活に支障が出る場合は、背景の確認も含めて相談を検討してほしい(医師へ相談して)。
対策
生きづらさは、根性で消す対象ではなく、負担の配分を見直す合図として扱う。
- しんどさの発生源を「仕事・人間関係・体・将来への不安」の4つに分けて書き出す。漠然とした重さは、分けると扱えるようになる
- 週に一つ、自分のためだけの予定を先に確保する。会社の予定の残りで自分を扱わない
- 弱音を吐ける相手を一人決める。経営者同士、相談先、誰でもいい。「平気なふり」をしなくていい場所を持つ
- 体の側の点検も並行する。睡眠、食事、運動の乱れが続く場合は、そちらの確認も後回しにしない(医師へ相談して)
生きづらさを「気のせい」で片づける経営者ほど、ある日突然、動けなくなる。しんどさは弱さではなく、配分を見直せという経営への報告だ。
今日一日では、経営者と働く人のこころのテーマを、仕組みと心理で読み解いています。個別の相談は soudan@kyou-ichinichi.com まで。毎日の読みものはメールマガジンでお届けしています(登録は今日一日のサイトから)。

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