落ち込み

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落ち込み|気分が沈む日は誰にでもある。大事なのは、沈んだ日の判断ルールだ

ビジネスで言うと

落ち込みとは、気分が沈み、意欲や自信が下がる状態を指す言葉である。大きな商談を落とした、部下に辞められた、数字が目標に届かなかった。経営の現場には落ち込む理由がいくらでもある。落ち込み自体は、異常でも弱さでもない。真剣に経営していれば、真剣な分だけ沈む日が来る。

経営上の問題は、落ち込むことではなく、落ち込んだ状態で下す判断である。沈んだ日の経営者は、事業の見通しを実際より暗く見積もり、人への評価を厳しくし、将来の投資を止めがちになる。気分は判断の色眼鏡だ。だから、落ち込みは「気持ちの話」で終わらせず、判断の管理の問題として扱う。

原因

直接のきっかけは失敗や喪失だが、落ち込みの深さを決めるのは、たいてい別の要因である。睡眠不足、連続した難局、相談相手の不在。本人の回復力が削られた状態で失敗が重なると、一個の出来事が全体の否定に広がっていく。「あの商談を落とした」から「自分の経営は間違っている」へ。この飛躍が、落ち込みを深くする。

もう一つは、比較である。同業の好調なニュース、SNSで見る成功した経営者。落ち込んだ日ほど、他人の表側と自分の内側を比べてしまう。比較は情報収集の顔をして、気分だけを削っていく。落ち込みが強く、長く続き、日常に支障が出る場合は、単なる気分として扱わないほうがいい(医師へ相談して)。

対策

落ち込まない方法はない。だから、沈んだ日のルールを先に決めておく。

  • 落ち込んだ日は、大きな決断をしない。契約、人事、投資の決定は、最低一晩置く
  • 気分の底で自分や部下の評価を文章にしない。評価は数字の揃った日に行う
  • 沈んだ日ほど、小さな完了を作る。机の整理、積んでいた事務処理。動くことでしか、気分の底は確認できない
  • 理由を一つに絞って書く。「全てがダメ」ではなく「今回はこの条件で負けた」。書けば、落胆は分析に変わる
  • 二週間以上、気分の沈みが続く、眠れない、食欲が落ちるといった状態が重なる場合は、早めに相談する(医師へ相談して)

落ち込む経営者は、ダメな経営者ではない。沈んだ日に大きな判断をしないと決めている経営者が、強い経営者だ。


今日一日では、経営者と働く人のこころのテーマを、仕組みと心理で読み解いています。個別の相談は soudan@kyou-ichinichi.com まで。毎日の読みものはメールマガジンでお届けしています(登録は今日一日のサイトから)。

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