過緊張

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過緊張|力が入りすぎた体は、経営者のパフォーマンスを静かに下げる

ビジネスで言うと

過緊張とは、緊張が強すぎて、心身がこわばり続ける状態を指す言葉である。大事な商談の前だけではない。朝から肩が上がっている、歯を食いしばっている、呼吸が浅い、夜になっても頭が冴えて眠れない。緊張が「場面の反応」ではなく「常態」になってしまった状態が、過緊張だ。

経営の場面でこれが問題になるのは、判断と対人の両方に響くからである。こわばった状態では視野が狭くなり、相手の言葉を実際より攻撃的に受け取り、柔軟な譲歩や発想が出にくくなる。本人は「気を張っている」と思っていても、体は悲鳴の手前のサインを出し続けている。

原因

根にあるのは、警戒のスイッチが切れないことだ。資金繰り、人間関係の火種、将来への不安。経営者は「気を抜いたら崩れる」という感覚を持ちやすく、心身を常に臨戦態勢に置いてしまう。過去に突然の危機(取引停止、資金ショート、裏切り)を経験した人ほど、この傾向は強まるという。

生活の側も後押しする。睡眠不足、過剰なカフェイン、運動不足は、体の緊張の基礎値を上げる。つまり過緊張はメンタルの問題である前に、警戒と生活の合わせ技である。緊張に加えて、動悸や息苦しさなどの体の症状が強く現れる場合は、体の側の確認も必要になる(医師へ相談して)。

対策

リラックスしろと言われて緩む体はない。緩むための手順と環境を作る。

  • 一日に数回、意図的に肩を落とし、息を長く吐く。呼吸は、体に「危機は終わった」と伝える数少ない直接の手段である
  • 難しい面談の前に、歩く、階段を使うなど体を動かす。緊張のエネルギーは、体を動かすことで先に使える
  • カフェインの量と時間を見直す。午後のコーヒーは、夜の緊張と眠りの質に響く
  • 「最悪の場合」を具体的に書く。漠然とした警戒は大きく膨らむが、文字にした最悪は、対策のリストに変わる
  • 眠れない、こわばりが取れないといった状態が続く場合は、我慢の対象にしない。相談する(医師へ相談して)

気を張り続ける経営は、短距離走のフォームでマラソンを走るようなものだ。緩める技術は、弱さではなく持久力である。


今日一日では、経営者と働く人のこころのテーマを、仕組みと心理で読み解いています。個別の相談は soudan@kyou-ichinichi.com まで。毎日の読みものはメールマガジンでお届けしています(登録は今日一日のサイトから)。

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