うっかりミス

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うっかりミス|「気をつけます」で終わらせる会社は、また同じミスで金を失う

ビジネスで言うと

うっかりミスとは、注意が散漫になって起こる、ささいな失敗を指す言葉である。請求金額の桁違い、送信先の間違い、約束の日時の取り違え、添付ファイルの忘れ。一件ひとつは小さく見えるが、経営の現場では、信頼と現金に直接響く。

特に経営者自身のうっかりミスは厄介だ。確認する立場の人間がミスをするのだから、その先の歯止めがない。しかも「社長だから」と誰も強く指摘できない。うっかりミスは個人の注意の問題に見えて、実は会社全体の確認の仕組みの問題として現れる。

原因

うっかりミスの主因は、不注意ではなく過密である。同時に抱える案件が多い、割り込みが多い、睡眠が足りていない。人の注意は有限で、負荷が上がれば必ず漏れが出る。そこへ「自分は大丈夫」という過信が重なると、確認工程そのものが省略されていく。

もう一つは、作業の「型」のなさである。送金の手順、請求書のチェック項目、契約書の確認順序。型がなければ、その日の集中力の残量に品質が左右される。ベテランほどミスが増えるという逆転も起きる。慣れが確認を省かせるからだ。ミスが急に増えたときは、疲労や体調の変化が背景にある場合もある(医師へ相談して)。

対策

対策は「気をつける」ではなく、ミスが起きても止まる仕組みを作ることである。

  • 金額、日付、宛先は、送信・送金の前に必ず指差し確認する。声に出すと、漏れ方は目に見えて減る
  • 金額の大きい処理は、作成と確認を別の人間にする。自社が小さければ、時間をずらして自分の再確認でもよい
  • 定型作業はチェックリスト化する。確認項目を人の記憶から紙の手順へ移す
  • 疲れている時間帯に、取り返しのつかない送信や送金を持ち込まない。翌朝の自分に確認させる
  • ミスが起きたら、個人を責める前に「なぜ止まれなかったか」を確認する。責めるだけの会社では、ミスが隠されるようになる

うっかりミスを根性で直そうとする会社は、同じミスを繰り返す。ミスは人の欠陥ではなく、仕組みの穴の姿である。


今日一日では、経営者と働く人のこころのテーマを、仕組みと心理で読み解いています。個別の相談は soudan@kyou-ichinichi.com まで。毎日の読みものはメールマガジンでお届けしています(登録は今日一日のサイトから)。

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