エネルギー枯渇

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エネルギー枯渇|気力も集中も湧かない朝は、心の燃料計が赤を示している

ビジネスで言うと

エネルギー枯渇とは、心身の燃料が切れ、気力も集中も湧かない状態を指す言葉である。経営の場面では、朝起きても体が重い、会議の話が入ってこない、簡単な返信すら手が止まる、といった形で現れる。休んだはずの翌日でも変わらないのが、この状態の特徴だ。

重要なのは、これを「やる気」の問題として扱わないことである。車の燃料が空なら、アクセルを踏んでも進まない。アクセルを踏み続ければ、エンジンそのものを傷める。経営者も同じで、エネルギー枯渇の状態で意志の力に頼る経営は、心身の摩耗を加速させるだけである。

原因

枯渇は、消費と補給の収支が長く崩れた結果である。消費側は、長時間労働、難題の連続、人間関係の緊張。補給側は、睡眠、休息、人と笑う時間、意味を感じられる仕事。経営者の生活は消費が予定表を埋め尽くし、補給が「余った時間」に押しやられる。余った時間など来ないのだから、収支は崩れる一方になる。

もう一つ見落とせないのは、「回復しない休み方」である。スマホで業務連絡を見ながらの休日、飲酒で締める夜、休んでも頭の中で会議が続く状態。これらは休息の形をしていても、心身の充電にはなっていない。休んでいるのに回復しない感覚は、怠けではなく、休み方の設計ミスの場合が多い。強い疲労感や不調が続く場合は、体の側の確認も必要になる(医師へ相談して)。

対策

対策は、根性の補充ではなく、収支の設計変更である。

見るべき項目 点検の仕方
睡眠 時刻ではなく「起きたときの回復感」で評価する
消費 一週間で最も削られた業務を一つ特定し、量か担当を変える
補給 業務連絡を見ない時間を、予定として毎日確保する
回復の質 休日の過ごし方を「本当に休めたか」で振り返る

加えて、枯渇時の経営判断には歯止めを置く。重要な契約、人事、投資の判断は、回復した時間に回す。判断する自分自身が摩耗しているときは、判断しないことこそが経営の防衛になる。

燃料計が赤いのに走り続ける経営者を、努力家とは呼ばない。止まる勇気を持てない経営者は、ある日エンジンごと止まる。


今日一日では、経営者と働く人のこころのテーマを、仕組みと心理で読み解いています。個別の相談は soudan@kyou-ichinichi.com まで。毎日の読みものはメールマガジンでお届けしています(登録は今日一日のサイトから)。

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