うつ病

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うつ病|経営者の「気合が足りない」は、病気のサインかもしれない

ビジネスで言うと

うつ病は、気分の落ち込みや意欲の低下が続く、こころの病気を指す言葉である。経営の文脈で重要なのは、これを「弱さ」や「甘え」の問題として扱わないことだ。脳の働きに関わる不調であり、意志の力だけで何とかなるものではない。

経営者は特に、サインを見逃しやすい。朝起きられない、会議の内容が頭に入らない、好きだった仕事に何の感情も湧かない、眠れないか、逆にいくらでも眠い。こうした変化を「疲れているだけだ」と片づけて、無理を重ねてしまう。だが、うつ病の状態で下した判断は、本人にも会社にも大きな代償を生むことがある。心身の不調は、経営リスクとして正面から扱うべきものだ。

原因

原因は一つではない。長期間のストレス、睡眠の乱れ、孤独な責任、喪失体験、体の病気や体質的な要因が、重なって影響するとされる。大事なのは「なぜなったか」を自分で断定しないことだ。経営者にありがちな「あの決断が悪かった」「自分が弱いからだ」という解釈は、原因の特定にも回復にもつながらない。

むしろ注目すべきは、経営者という立場が回復を遅らせる構造である。休めば会社が止まる、代わりがいない、弱さを見せられない。そのため受診や休息の決断が後回しになり、状態が深くなってからようやく表面化するケースが少なくない(医師へ相談して)。

対策

疑わしいサインが続くとき、最初の一手は経営努力ではなく相談である。

  • 気分の落ち込み、意欲の低下、睡眠の乱れが二週間以上続くなら、まず医療機関や相談窓口につながる(医師へ相談して)
  • 「そのうち治る」と期限を決めずに様子見を続けない。様子見の期間こそ、状態を悪化させることがある
  • 調子の悪い時期に、会社の売却、大きな契約、幹部人事など、取り返しのつかない決断を持ち込まない
  • 信頼できる相手に一人だけ、現状を言葉にして伝える。孤立は状態を深める最大の要因の一つである
  • 回復は直線ではない。良い日と悪い日を繰り返しながら戻っていくものとして、予定の組み方を調整する

うつ病は、経営者の経歴に付く汚点ではない。雨の日に傘を差すように、不調のときは治療と休息を使う。それも経営判断である。


今日一日では、経営者と働く人のこころのテーマを、仕組みと心理で読み解いています。個別の相談は soudan@kyou-ichinichi.com まで。毎日の読みものはメールマガジンでお届けしています(登録は今日一日のサイトから)。

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