あがり症

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あがり症|大事な商談ほど声が震えるのは、準備不足ではない

ビジネスで言うと

あがり症とは、人前で話す場面で、緊張が強く表に出てしまう状態を指す言葉です。経営の場面で言えば、プレゼン、商談、朝礼、金融機関との面談、採用面接の受け答えで、頭では分かっているのに声が震える、手が冷たくなる、言葉が詰まる、といった形で現れます。

これは能力の低さとは別物です。むしろ責任が重い場面ほど、失敗したくない気持ちが強くなり、反応も大きくなります。経営者は「堂々と見せなければならない」という役割を背負っている分、緊張を隠そうとして、さらに緊張に意識が向いてしまうのです。

大切なのは、あがり症を気合で消そうとしないことです。緊張は、重要な場面に臨む体と心の自然な反応でもあります。問題は緊張そのものではなく、緊張を理由に本来の判断や説明が相手に届かなくなることです。

原因

仕組みとして、人の体は「評価される場面」を一種の危機として捉え、身構える反応を起こします。心拍が上がり、呼吸が浅くなり、注意が自分自身の様子に向かいやすくなります。すると「震えて見えたらどうしよう」という自己監視が強まり、ますます話しにくくなります。

心理面では、完璧な経営者に見られたい気持ち、部下の前で弱さを見せたくない気持ちが重なります。前日の睡眠不足、商談前の飲酒で落ち着かせようとする習慣、資金繰りなど別の不安を抱えたまま登壇することも、反応を強める要因になります。

なお、日常生活や仕事に大きな支障が続く場合は、自己流で抱え込まず、専門家への相談も選択肢に入れてください(医師へ相談して)。

対策

対策の軸は、緊張をなくすことではなく、緊張したままでも話が届く形を作ることです。

商談・プレゼン前チェックリスト

確認項目 できたら○
最初の30秒の言葉を暗記ではなく「型」で決めたか
結論を1文で言えるか
質問されそうな点を3つ想定したか
前夜の飲酒を控え、睡眠を優先したか
水と資料の置き場所を決めたか

進め方も決めておきます。①冒頭は結論から話す。②詰まったら「要点は3つです」と区切って立て直す。③視線は一人に固定せず、資料と相手を交互に見る。④震えを隠すより、ペースを落として間を取る。

小さな場面でこの型を繰り返すことが、大きな場面での土台になります。

緊張する経営者は弱いのではない。責任を引き受けて人前に立つ者だけが、緊張と向き合っている。


今日一日では、経営者と働く人のこころのテーマを、仕組みと心理で読み解いています。個別の相談は soudan@kyou-ichinichi.com まで。毎日の読みものはメールマガジンでお届けしています(登録は今日一日のサイトから)。

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